アルフレド・デ・ラ・フェ - アルフレド
LABEL: Mr Bongoキューバ生まれのヴァイオリニスト、アルフレド・デ・ラ・フェによる1979年の正真正銘のラテン・クラシックの再発盤。ニューヨークとコロンビアを拠点としていたアルフレドは、エディ・パルミエリ、ウィリー・コロン、ロベルト・ロエナといったラテン音楽界の巨匠たちと、シルベスターやアクエリアン・ドリームといったディスコとソウルのアイコンたちと共演。彼のデビュー・アルバム『アルフレド』は素晴らしく、2つの明確なパートで構成されている。A面は、アルフレドがヴァイオリンを楽曲の重要な要素として革新的に取り入れた、ラテン・ダンスフロア・ワークアウトの素晴らしい作品だ。「Toca Alfredo Toca」や「Charangueando」では、アルフレドのヴァイオリン・ソロが中心に据えられており、当時彼が先駆的に開拓したラテン音楽の独特な次元が聴こえる。しかし、B面こそが興味深く、そして予想外な展開を見せる。ストリングスをふんだんに使ったラテン・グルーヴ「Hot To Trot」は、ディスコ・ファンクとブラジリアン・パーカッションをたっぷり加えたもので、まさに天才的な作品であり、今でもダンスフロアを熱狂させる。このトラックは、ニューヨークの伝説的DJラリー・レヴァンのお気に入りとなり、現代クラブミュージックの原点の一つであるパラダイス・ガレージでもプレイされた。リリース以来、DJの間で定番曲となり、ルイ・ベガス、デイブ・リー、ダニー・クリヴィットといったDJによるコンピレーションにも収録され、私たちのバッグから決して外れることのない一枚だ。その他のハイライトとしては、宇宙的なレイヤー状のストリングスとラテン・ジャズの要素を取り入れた「My Favourite Things」のヴァージョン(サイケデリックなパーカッション・ジャムへと展開する)や、魅惑的な「Que Rico Bailo Yo」などがある。また、アヴァンギャルドな要素をベース・グルーヴ・ファンクに融合させ、その後素晴らしいラテンのフィナーレへと変化する壮大なフィナーレ「Canto Del Corazon」もぜひ聴いてほしい。