DaRand Land - 漂流する存在
LABEL: Scissor and Threadニューヨーク州バッファローのポスト・インダストリアルな環境で育ったDaRand Landは、水没感漂うながらもダンスフロアで楽しめる作品で知られるカルトレーベルDeep4Lifeの主要人物の一人だった。アンビエントなシンセサイザー主導のトーンとヘヴィなファンク・ベースラインをサウンドの中心に据え、DaRand Landの音楽はグルーヴの基本を失うことなく、内省的な質を喚起することが多い。Downbeat、Confluence、Pulpといったディープハウスレーベルで数十年間にわたる作品を発表してきたDaRandは、「妥協しない」と評され、より感情的で考えさせられるアンダーグラウンドミュージックを求める熱心なリスナーを獲得している。彼のサウンドに完璧に合うScissors and Threadと再びタッグを組み、DaRand Landは、頭をくすぐるような、トリッピーなハウスミュージックで満ちたアルバムをリリースする。Wander Beingは、ダブルヴァイナル版に10曲、デジタル版に2曲追加収録。グルーヴは深く洗練されており、荒々しく、躍動感がある。タイトル曲は、太く丸みのあるキックドラムとローズオルガンコードにパーカッションが散りばめられ、デトロイトのクラシックな雰囲気を醸し出す。Turn to The Musicのような曲はエネルギーを高めるが、全体的にはダンスフロアを盛り上げる曲と、魂のこもったジャジーでディープな曲の間の絶妙なバランスに収まっている。各曲で各要素に与えられた空間が目立つ。ハイハットはキラキラと輝き、スネアドラムはパチッと鳴り、ベースラインはグルーヴを奏でる。それに加え、パッドとシンセサイザーが奏でる魔法のような旋律は、所々で故マイク・ハカビーを彷彿とさせ、アルバム全体を思索的で楽しい体験にしている。「Wander Being LPの着想は」、DaRandは言う。「私のDeep4Life作品の原点に立ち返りたいという思いからでした。どのように実現したのか?主に、ハードウェアコンポーネントの独占的な使用、ミニマリストなアレンジ、そして音楽要素を視覚的に捉えるアプローチによってです。特に、シングル「The Nature of Reality」は、停止状態にある感覚を伝えるために書かれました。有機的な渦巻くパッドの進行と無限のボーカルエコー、そしてベースラインのローエンドグルーヴが対比され、自然な緊張感が生み出されています。テーマ的には、これをアルバム全体に貫きたかったのです。」