DJ Spen presents the MuthaFunkaz - The Muthafunking Hard Times
LABEL: Hard Timesハード・タイムズとDJスペンは数十年来の付き合いだ。ボルティモア・ハウスのベテランであるスペンは、このレーベルのパーティーやリミックスで長年活躍しており、今や彼の別名義であるMuthafunkazとして、タイムカプセルでありながら再生でもあるセットで、その絆をさらに深めている。Muthafunking Hard Times EPは、これまで一度もレコード化されたことのない、スペンの2000年代前半から中盤にかけての楽曲群を再訪した作品だ。スペンらしいことに、彼は単にそれらを埃を払ったわけではない。彼はそれらをリマスターし、刷新し、2025年の輝きを吹き込み、過去と現在を一つに融合させた、圧倒的な作品に仕上げている。
A面は、2008年の「(You Make Me Say) Woah!」のFunkee Kole Cappin' Mixから始まる。ゴスペルを基調としたこの曲は、コール&レスポンスのボーカルが天に昇るような高揚感を呼び起こし、遊び心のあるビートルズへのオマージュが全体を軽快に保つ。続く「Holy Ghost」は、聖なる霊の姿を帯びており、トリバルのパーカッションと聖なる聖歌から、教会の床で感じるようなカタルシスを引き出す。まるでFaya Comboのような、運動エネルギーに満ちた熱狂の爆発だ。
レコードを裏返すと、2010年の「Gotta Hold On Me」のスイングと軽快なリズムが飛び込んできて、Spenによるボーカルミックスが、金管楽器とジャズドラムを純粋なアドレナリンの奔流へと変貌させる。最後の曲「Doin' The Best I Can」は、音色の転換点だ。ハーモニカとギターのスケッチが、ゆったりとしたリズムを囲み、深夜の夢想と日曜日の朝の安らぎが同居している。
あまりにも鮮やかで、あまりにも喜びに満ちていて、スピン(Spen)らしくないわけがない。この「The Muthafunking Hard Times EP」は、単なるアーカイブ整理ではない。ハウスミュージックが最も得意とすること、つまり、人を高揚させ、興奮させ、そして何十年経ってもその精神がまだ動いていることを思い出させてくれる、確信に満ちた作品なのだ。