リシュネル - ラ・ディフェレンシア

Music From Memoryがまたしても絶妙な作品をリリース。今回はオランダのRichenelの、忘れ去られていたトラックが日の目を見ることになった。6曲のファンク色の強いローファイ・ブルース…お勧め！2017年の最初のリリースとして、Music From Memoryは初めてオランダのミュージシャン、シンガーRichenelの作品をEPとして発表する。これは彼のデビューアルバム「La Diferencia」からのトラックで、1982年にアムステルダムのカルテット・レーベルFetisjからカセットのみでリリースされたもの。Music From Memoryのリリース版は、Richenel自身のアルバムのコピーから選ばれたオルタネイト・テイクで、オリジナル・テープには収録されなかった2つのオリジナル・コンポジションも収録されている。アムステルダムのアンダーグラウンドクラブでシンガー兼パフォーマーとして名を馳せながら、舞台美術と衣装デザインを学んでいたRichenelは、いくつかのディスコ・グループと共演し、派手なクロスジェンダーのステージ・パーソナリティを確立した後、地元のレーベルのメンバーと出会う。アムステルダムのリットフェルド美術アカデミーで出会ったメンバーたちと、Fetisjを結成。Fetisjは、様々な若手アーティストやミュージシャンが緩やかに結びついた実験的なマルチメディア・コレクティブだった。様々なペンネームで活動するアーティストたちとハウスバンドを編成し、自作の簡易スタジオを設立、市内のネットワークやイベントを通じてカセットを制作・販売していた。アムステルダムの混沌としたパンクとスクワット文化の中で、ドラッグや社会不安を背景に録音された「La Diferencia」セッションは、パンクの美学と合成されたベッドルーム・ファンクの独特な融合を反映している。派手な容姿と、オランダで最も優れた男性ボーカリストの一人として知られるRichenelは、オランダ国内外で数々のヒットアルバムとシングルをリリースしている。しかし、Fetisjからリリースされたこのあまり知られていないアルバムは、別の時代の精神、アムステルダムの音楽と文化の歴史において特にユニークで豊かな創造性の瞬間を体現しており、より多くの聴衆に聞かれるに値する。Orpheu de Jongが共同でコンパイルしたこの6曲入りEPの後、RichenelとFetisjレーベルのさらなる作品がリリースされる予定だ。