サヘブ・サルビブ - 悪の季節

あらゆるスタイルの、あらゆる時代のミュージシャンにとってのメトロノーム、バンドにとっての隠れた、静かな、しかし不可欠な存在、ベース。ベースがなければ、音楽は空虚になり、心臓部を担う音域は、無秩序な高音域の荒野と化してしまうだろう。しかし、個性を持つベーシストは、そうした低音域を高め、時には大音量にさえすることができる。フリージャズと呼ぶべきかどうかわからないが、アラブ音楽の背景、1度と2度の間の半音階がベースを輝かせ、それがフリージャズを高揚させているのだろうか？彼のレコードの中で、サヘブはベースを母なる楽器へと高め、春の到来のように活気に満ちた生命を与えている。ソロはリード楽器と肩を並べ、別の対立者がシーンを取り戻すのを待つことなく、聴き手に訴えかけてくる。これは、これまで再発してきた中で最も遊び心があり、楽しいレコードの一つだ。サヘブの世界を巡る旅に出かけよう！