RELEASE
トム・ローランズ - We Are Nothing / All Night
LABEL: Phantasy Sound先見の明を持つプロデューサーであり、先駆的なエレクトロニック・デュオ、ザ・ケミカル・ブラザーズの一員であるトム・ローランズが、幻覚的な「We Are Nothing / All Night」でPhantasyに復帰。これは、2013年にエロール・アルカン率いるロンドンの名門レーベルで「Through Me / Nothing But Pleasure」を発表して以来、初のソロ・ダンスフロア作品となる。
今回もまた、ロウランズは2つの革新的な新曲を一枚のシングルに収録するという、ダブルAサイド・シングルという手法でリリースする。ケミカル・ブラザーズのDJセットで世界中で徹底的にテストされた「We Are Nothing」は、ハウスミュージックとサイケデリアに対する数十年にわたる執着と転覆を辿る、広大なアレンジメントだ。カナダのアウトサイダーアーティスト、ビル・ビセットを想像力豊かにサンプリングし、ロウランズは詩人の存在論的なフレーズを、ソウル、アナログ・フリークアウト、そして包括的なグルーヴが散りばめられた、酸性的なカタルシスのスラロームの基礎として用いている。
一方、『All Night』は、異なり、おそらく予想外のリズムを見出している。ここでは、ロウランドの比類なきスタジオ感覚が全く異なる方向へと逸脱し、彼の作品の中核をなすアナログ実験と、常に前進しようとするエレクトロニックミュージックへの敬意を、激しいテンポで表現している。その結果、レーベルとアーティスト双方にとって、聴き手を夢中にさせるに値する作品となっている。