ビリー・ウッズ - ゴリウォグ
LABEL: Rhymesayers Entertainment『GOLLIWOG』は、billy woodsにとって2年ぶりのアルバムであり、2023年の『Maps』(プロデューサーKenny Segalとの2度目のコラボレーション)に続く作品だ。機敏な旅日記のような『Maps』とは、『GOLLIWOG』はほとんど共通点がない。Segalがクレジットに何度か名前を連ねているにもかかわらずだ。 『GOLLIWOG』は、ホラー、ユーモア、シュールレアリスム、アフリコペシミズムを織り交ぜた、映画のようなタペストリーであり、数々のプロデューサー陣によって支えられている。アフリカのゾンビ、時空を飛び越えるトラップカー、悪意に満ちたラグドール、そして死にゆくフランツ・ファノンなど、billy woodsのダンセ・マカブル(死の舞踏)には、様々な登場人物が織り込まれている。 『GOLLIWOG』には、The Alchemist、Kenny Segal、EL-P、Conductor Williams、Preservation、Messiah Musik、Sadhugold、Ant (Atmosphere)、Shabaka Hutchings、Steel Tipped Dove、DJ Haram、Willie Green、Jeff Markey、Saint Abdullah、そしてLAを拠点とする実験ジャズトリオHuman Error Clubなど、数々のプロデューサーが参加している。一方、マイクを握るbilly woodsには、Backwoodzレーベルの仲間であるELUCIDとCavalierに加え、Bruiser Wolf、Despot、Al.Divinoといったラッパー、そしてシンガーソングライターのYolanda Watsonが参加している。 『GOLLIWOG』は、billy woodsの作品の中でも、これまでの作品と同様に、多層的で魅力的な、新たな成功作だ。泥だらけの野原に一夜にして設営された黒いカーニバル、暗闇の中で空っぽの乗り物がうなり声を上げ、ガタガタと音を立てている。