テテ・ンバミサ - お母さんに話した？

ンバミサは、1961年にジャズ・ジャイアンツの一員としてピアニストとして初めて脚光を浴びた。この時、メンバーにはサックス奏者のプクワナ、ベーシストのマティン・ムジジマ、ドラマーのマカヤ・ムトショコがおり、ケープ・ジャズとして知られるようになったシーンのサウンドと形を確立した。クリス・マクレガーの紹介で、ンバミサはサックス奏者のロニー・ビアと共にバンド「ザ・スウィンギング・シティ・シックス」を結成し、その後1960年代後半には、ドゥク・マカシと共に「ザ・ソウル・ジャズメン」と「スピリッツ・リジョイス」で演奏した。ソウル・ジャズメンの一員として、ンバミサは1969年にシティ・スペシャル・レーベルからブレイクスルー・アルバム『Inhlupenko Distress』を録音した。レコーディング活動の休止期間を経て、1974年にンバミサはオケストラのアルバム『Tete's Big Sound』で復帰した。これは、南アフリカのレコード店オーナー兼インディペンデント・プロデューサーであるラシッド・ヴァリーが設立した新レーベル、アズ・シャムズ（またはザ・サン）からリリースされた。『Tete's Big Sound』には、「Unity」や「Black Heroes Lamentation」などのトラックが含まれており、現在では南アフリカのジャズ・アンダーグラウンドでクラシックと見なされている。この時期にンバミサが作り出したサウンドは完全にアコースティックで、現在ではスピリチュアル・ジャズと大まかに呼ばれることが多いスタイルである。このサウンドは、深いアフリカの質感とリズムを暗示し、アメリカのハードボップとモーダル・ジャズへの明確な言及とバランスが取れており、ジョン・コルトレーンやファラオ・サンダースの反響を呼ぶフリー・インプロビゼーションに傾くこともある。この音楽は、繰り返しモティーフを持つトランスのようなヴァンプの軸を中心に展開することが多く、拡張された楽曲を作り出し、催眠術的な効果を生み出す。これは、1979年にザ・サン・レーベルからリリースされたンバミサの次のアルバム『Did You Tell Your Mother』に明確に表れている。（トニー・ヒギンズ）